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変化
相坂君が駿ヶ崎さんに告白した事実を知ってからは、今まで通りに皆で仲良く、なんて事はできなくなっていた。
「告白した人」「告白された人」、ただそれだけなら今までのように関係を続けていけたのかもしれない。
でもこのふたりは違う。
「彼氏がいるとわかってて告白した人」「告白されて、彼氏が居るのにキスをした人」。
私の目に映るふたりはかつてのような綺麗な関係ではなかった。
あの告白があってから相坂君は隠すことなく私に駿ヶ崎さんとのやりとりを報告するようになっていた。
駿ヶ崎さんとパフェを食べに行ったとか、ダーツの練習をしに行ったとか。
それだけならまだ良いものの、「駿ヶ崎さんって、口を開けて寝るんですよ」「この間僕が寝てたら駿ヶ崎さんに口の中にポテチ突っ込まれて……」など、報告しなくてもいい事まで報告され、私は少し困っていた。
というのも、駿ヶ崎さんは、普段比較的落ち着いた雰囲気を持っていて仕事には厳しい典型的な女店長。
確かに仲がいい方だとは思うが、私は女友達の「女の部分」というのがどうも受け入れ難い性格で。
それが見え隠れする事で、2人の関係の生々しさが表れてしまうことに若干の嫌悪感を抱き始めていたからだ。
あの駐車場での話には続きがあった。
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