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「今日はナカコクがセトウチ巡回警護でしたよね?……何故この連絡をあなたが?サセト中佐が指揮とってる筈なのでは?」
「お兄ちゃん!?」
「あぁそう言えば、今日サセト中佐はセトウチの巡回でしたね」
「はぁはぁ成る程…フフ…彼らしい……ヲノミチに来るよう伝えてください。…何でって………情報整理をするためですよ」
フフフ…と含みのある笑顔でタツカは言い通信を切る。
マリネは何故その探している少女がここにいるのを伝えないのだろうかとキョトンてし、詩羽はこの人嘘ついとる…とボソリと呟く。
「さて、君のお兄さんかもしれない"サセト君"が来ますので。本部で待ちましょうか。
マリネ少佐はいかがします?」
「あ、でも私…」
マリネも詩羽の事が気にはなるが、自分の班の皆が待っており、一緒に帰らなければならないと困惑していると、
「では、別件でこちらの対応をしなくてはいけなくなったと話をつけましょう。
家出少女を保護したのはマリネ少佐ですしね。
帰りはマリネ少佐の代わりに私の部下をつけましょう」
タツカは手際よく、通信機を使い、誰かに連絡をいれる。
「さて…詩羽さん、少し、覚悟しておいた方がいいかも知れませんよ?」
「え…」
「サセト中佐は強く、厳しい人ですからねぇ」
フフといたずらっぽくタツカは笑い詩羽を脅す。
マリネはサセトはそんなに厳しい人ではないはず…と思って口を開こうとした時、シィと人差し指を口に当て内緒とタツカは笑う。
そんなタツカの思惑なんて気づいてない詩羽はマリネの服を握りタツカの言葉を真に受けていた。
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