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「島じゃ大騒ぎになっとるんやぞ!お前が行方不明やって!」
「お姉ちゃんには言ったもん!お兄ちゃんを探すって!」
「海音(ミネ)にゆうたからってええはずなかろが!海音かてそんなお前が本当に出てくなんて信じるはずなかろうが!
それになんで今さら俺を探そうと思うたんや!"砂瀬戸は死んだ"と聞かされたやろ!」
「そんなのうちは信じなかった!皆それを信じてるみたいで嘘はついてなかった!でもお兄ちゃんが死ぬはずないもん!だから探しに出たの!」
「やけぇってなんで一人で出たんや!必ずしも安全って訳じゃないんやぞ!
まだ成人もしてないお前が一人で島からでるっちゅーのがどんだけ危険かわかっとるんか!?一個間違っとったら死ぬ可能性もあるんやぞ」
「うっ…」
「ちゅ、中佐少し落ち着いてください。詩羽ちゃんが泣きそうです」
勢いのまま叱るサセトに詩羽も負けずと言い訳をする。
そんな激しい言い合いについに詩羽は口をつむり俯く。
そんな彼女をかばうようにマリネが慌てて間にはいる。
「そうは言うがこいつがそれだけ危険なことをしとるんじゃ。それにこいつの異能は…」
そこてサセトはしまったと口を閉ざす。
そして舌打ちをし自身の頭をガシガシと掻く。
クラ総統や邑雲を怒るそれとは違い、そこまで本気で叱るサセトを見たことがなかったマリネは意外なものを見たと驚く。
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