7ー帝、集結

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悲しそうな表情で、不安げに瞳を揺らしている。 「大丈夫ですよ、マスター。私はもう、ただの無表情ではありませんから」 きっとマスターは、僕がフード越しに感情をシャットアウトしてきたのを感じているのだろう。 今までの僕、零帝は〝無〟の表情だった。 けれどこれからの僕は、周りにある出来事を拒絶するのではなく、受け入れていきたい。 彼らの感情と、直接向き合う。 だからマスター、そんな悲しそうな顔をしないでよ。 そんな意思を込めた視線を向けると、マスターは僕の決意を感じ取ったのか、力強く頷いてくれた。 「では、行きましょうか」 「ええ」 マスターの言葉に頷き、収納ボックスの奥深くに眠っていた真紅のマントを取り出す。 それは僕が零帝でいる証、顔も声も晒していない僕が、唯一零帝たらしめるもの。 もう着ることは無いのだと思って奥深くに仕舞っていたそれを、こうして再び羽織る日が来ようとは。 感慨深く思いながらも、ドアを開け待ってくれているマスターの後に続いた。 帝の元へ、会議室へ。 早足気味に、僕らは向かった。 「失礼します」 三回ノックをして、マスターが『会議室』とプレートの掲げられているそこに入っていく。 僕も続いて入っていくと、帝の全員が立ち上がり、僕に向かって頭を下げた。 僕が前にある椅子に座ると、皆も席につく。 最初に口を開いたのは、水帝だった。
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