7ー帝、集結

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真面目な表情で、話の続きを促してくる。 《そうですね……端的に言えば、私にはもう力がない。半年前のあの日、大量の魔力を失ったのです。本当は、退職したかったのですが……》 「なりませんよ」 《この通り、マスターに止められまして》 横目でチラリと見たら、マスターはすぐに返事を寄越した。 皆の反応を伺いながらも、僕は話を続ける。 《力なきものにこの地位は務まらない、だから一旦休職することにしたのです》 そこで僕は、話を区切った。 室内は静寂に包まれ、皆が僕の言ったことを咀嚼しているのが分かる。 俯き考える中で、炎帝がそっと手を挙げた。 「それは、魔力を取り戻せる算段があるということでしょうか?」 《可能性はゼロに近いですが……あるには、あります》 僕を助けてくれたエルフの女性。 彼女が今、必死に研究を重ね、解決法を探ってくれていた。 それが成功し、魔人の魔法を完全に消し去ることができたなら……僕の魔力は、回復する。 だからゼロに近いが、可能性がないというわけではない。 「では、もし貴方様の魔力が元に戻らなかった場合は、退職するのですか?」 《そのつもりです》 その時はもう、僕の心は完全に支配され、王子のように昏睡状態となっているだろう。 けれどそれは口には出さず、退職の意だけ伝えた。
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