7ー帝、集結

22/22
前へ
/590ページ
次へ
ジークのレベルは相当高いだろう。 なので先生として、それなりのレベルの人を手配した方がいい。 それに僕に正体を明かしたところで、僕らが取る行動なんて予測できているだろうしね。 「あまり、関わらないようにしてくださいね?他学年だし、そうそう関わる機会もないとは思いますが……」 心配そうに眉根を寄せたマスターは、僕の顔を伺った。 それは、フレイ次第だろう。 なぜか彼はジークを気に入り、時々指導を受けに行っているらしい。 丁寧で分かりやすいと教室で一人はしゃいでいた。 もしかして、ジークは押しに弱いのだろうか。 この前のギルドの時にも断れなかったような事を言っていたし。 フレイは、確かに押しが強いし。 「分かりました。できるだけ、関わらないようにします」 僕が了承すると、マスターは安心したように微笑を浮かべた。 「では僕は、そろそろ部屋に行きますね」 「はい。おやすみなさい」 「おやすみなさい、マスター」 念のためマントを被り直し、僕はギルドマスター室を出た。
/590ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1662人が本棚に入れています
本棚に追加