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ジークのレベルは相当高いだろう。
なので先生として、それなりのレベルの人を手配した方がいい。
それに僕に正体を明かしたところで、僕らが取る行動なんて予測できているだろうしね。
「あまり、関わらないようにしてくださいね?他学年だし、そうそう関わる機会もないとは思いますが……」
心配そうに眉根を寄せたマスターは、僕の顔を伺った。
それは、フレイ次第だろう。
なぜか彼はジークを気に入り、時々指導を受けに行っているらしい。
丁寧で分かりやすいと教室で一人はしゃいでいた。
もしかして、ジークは押しに弱いのだろうか。
この前のギルドの時にも断れなかったような事を言っていたし。
フレイは、確かに押しが強いし。
「分かりました。できるだけ、関わらないようにします」
僕が了承すると、マスターは安心したように微笑を浮かべた。
「では僕は、そろそろ部屋に行きますね」
「はい。おやすみなさい」
「おやすみなさい、マスター」
念のためマントを被り直し、僕はギルドマスター室を出た。
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