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ちいさな国のお城に集まった多くのプリンスたちを見ても、王さまは婿を決められません。
「もっとよい婿はいないものか。姫がもっと美しくなれば、もっと賢く豊かなプリンスが来るだろう。」
画家は、王さまに言います。
「絶世の美女となられた姫の肖像画を世界中に送れば、世界中からプリンスが集まります。その中から、1番のプリンスを選ばれればよろしい。私は、絶世の美女を描く術を知っています。」
その日から、画家は毎日肖像画を描きます。
王さまは毎日肖像画を送ります。
姫は、肖像画を描くことで忙しい画家と一緒に本を読むことができなくなり、一人で本を読むようになりました。
姫は、肖像画を送ることで忙しい王さまと一緒に食事をすることができなくなり、一人で食事をするようになりました。
画家の描いた肖像画は世界中に届けられ、世界中からプリンスが集まり、王さまは世界中のプリンスの中から1番のプリンスを選びます。
1番のプリンスは、その輝く笑顔で、人々を魅了しました。
1番のプリンスは、その豊かな財産で、ちいさな国を潤します。
1番のプリンスは、その寛大な心で、天使たちから祝福を受けています。
1番のプリンスと姫との結婚式の日が来ました。
ちいさな国はお祭り騒ぎ。
1番のプリンスから、ちいさな国をおおきな国にすると約束されて、王さまもウキウキ。
そんな王さまから、キレイな色の貴重なコインをたくさんもらえて、画家もホクホク。
ちいさな国のすべての人たちが、歌い踊ってます。
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