わたしのキャラメル王子様・番外編

悠君は納得ができない

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「ごめんね、もう終わるからね……ん？」

顔をあげると待ちくたびれたのか、悠君はテーブルに置きっぱなしにしてた少女マンガを真顔で読んでいて、あるページで手を止めた。

「ねぇ沙羅って今身長何センチなの？」

「んー、たぶん155くらいかな」

「えっ、そんな低かった？」

「平均的だと思うけど」

彼がどのシーンを読んでいるのか
その質問ですぐにわかった。

『抱き合うのにベストな身長差は22センチらしい』という情報をどこからか聞いた主人公が
片想いの先輩の身長を知りたくて、ソワソワしちゃってるページだと思う。

その法則でいくと私に合うのは177センチの人。
悠君はどう見てもそれを越えちゃってる。

久しぶりに会ってまた背が伸びてるって思ったもん。