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ぼんやりと視界が回復してきて、一番始めに心配そうな顔をしたあの人が見えた。
「大丈夫?ごめんね、私のせいでこんなことになっちゃって。本当にごめん」
「だい、じょうぶ、ですよ。俺、は」
俺は思った通りに声がでなかった。
まだ意識が朦朧としているみたいだ。
「とりあえず、簡単な手当てをするね。ちょっと待ってて」
そう言ってその場を後にし、バッグを持って再び現れた。
「ごめんね、待たせちゃって」
彼女はバッグの中から緊急用の救急セットを取りだし、俺の傷を手当てしてくれた。
「あり、がとう、ございます」
「違うよ、私の責任。私が止めに入れてればよかったんだよ」
彼女はそこまで喋るとはっとした表情を浮かべ「今日は学校だったね、送ってくよ」
俺は遠慮しておこうと思ったが、上手く口にできずせっかくだし送ってもらうことにした。
車から降りるとき、彼女は「後であのコンビニで」と言い、その場を去っていった。

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