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見た目が怪しかったら真っ先に逃げてたけど、出てきたのは色素の薄いブラウンにイケメンだからこそ似合う無造作ヘア、アイドル顔負けのキラッキラしたオーラにくるん、パッチリな二重の瞳に愛らしい唇の、私と同じぐらいの年の男の子で、白の開襟シャツに石のついたチョーカー、涼しげなネイビーブルーのガウチョパンツを合わせて、足元は可愛めなスリッポンを履いてる。
王子スマイルを浮かべながら、男の子が私に近づいてきた。
「君の願いは、『痩せて綺麗になりたい』、でしょ? その願い、僕が叶えてあげる!」
願い事は確かに合ってるけど、デブな私が細井神社で拝んでる時点で、99.9%の人間が正解を言い当てられるだろう。
「え、えーと、あなた誰ですか?」
「僕は、ダイエットの神様だよ。
君の願いを叶えるために、現れてあげたんだ♪」
……私、知らないうちにどっか頭打ったっけ? あれ、これってもしかして夢?
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