23人が本棚に入れています
本棚に追加
「どうしてこうなった!?
よりによってサンライズだぞ!
ようやく裁判が終わったのに、また新たな火種だ」
「放っておけばいいだろ。今更どうにもならない」
セイイチのなげやりな言い草に海老名が不快感を露に睨み付ける。
「Kはサエの正体を知ってて、そこに偶然ステラ電子がCMの話を持って来たんだ。
彼らにそのことを提示すれば喜んで食いつくだろうな。
俺達は利用されたんだよ。それなのに放っておけだ?
自分には責任がないとでも思ってるのか!?」
海老名が”偶然”という表現を用いたことにセイイチは引っ掛かりを覚えた。
デジタルプレイヤーのCMの話を初めて聞いた時、Kは偶然が重なると言っていたが、あの時のKの返答は明らかにおかしかった。
既にあの時点でこのことを計画していたのかと考えると、海老名の言っていることがやはり真実なのだと思い知らされる。
最初のコメントを投稿しよう!