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セイイチはバンドの解散以来久しぶりに立つステージに興奮していた。
弟の見つけた唯一無二の才能に触れ、長らく忘れていた音楽の感動に魂が打ち震える。
弟が最後に残してくれた特別な贈り物を間近に感じながら、ずっと探し続けてきた答えにようやくたどり着けたことをハッキリと実感した。
ユウコとの出会いは単なる偶然だったのだろうか?
もっと早く気づいてやるべきだったと悔やむ気持ちがある一方で、この失われた二年間は自分にとって大きな意味のある時間だったのだとセイイチは考える。
タスクが二人を引き合わせたのだとセイイチは強く信じた。
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