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客としてよく顔を出すので、セイイチの存在に気付く客も少なくないのだが、セイイチの纏う独特の雰囲気に遠慮してか、声をかけてくる客はほとんどいない。
店員でも慣れるまでは少し時間がかかるため、物怖じせずに接してくれる彼女の態度にセイイチは少なからず好感を覚えた。
「俺のこと知ってんの?」
「当然ですよ!
Mor:c;waraを知らない日本人なんて居ませんよ!
伝説のバンドじゃないですか!」
彼女が思いのほか熱を入れてそう言うので、セイイチは可笑しくなって「伝説ね。。。」と照れ臭そうに笑ってウィスキーを舐めた。
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