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島地団地島。
日本にある人工島。
本土から遠く離れ、無法地帯と化しているその島には様々なものが流れ着く。
ほら、こうしている間にもキミが海から流れ着いた。
こんにちは? 立てるかな? ああ、良かったね。
ん? 良くないって?
……そう、自殺しようとしていたんだね。なら、もうキミの名前を聞かない方がいいね。
何故? 名前ってのは生きようとしている人間の特権さ。なのに自ら死のうとするなんて……それではもう、キミがこの先その名前を使うことが許されない。
名前は、その人の命そのものだ。
だからね、命を1度自ら捨てたキミには…その大層な名前は似合わない。
どうすればいいかって?
僕に聞かないでくれるかな?
……でも、そうだね…キミがこうして迷うのは僕のせいでもあるわけだし…そんな子をここに1人置いておくのもね…。
一応、これでも善意は持ち合わせてあるからね。
キミはもう自ら命を絶つことはしないはずだ。
そうだろう?
何故ならキミは死ぬことを知ってしまった。恐れてしまった。
しかし安心しろよ。ここはそんな奴ごろごろしているからさ。
ここにいる警察だの、看守だの、アウトローだのその他もろもろは、ほとんどそんな奴らさ。
ここはキミの知る平和な日本ではない。皆が皆好き勝手やる無法地帯。日本政府もお手上げな島地団地島。
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