第1章 ようこそ島地団地島

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ん? 何故島地団地島なのかって? 団地島は、団地が中心になった島でね。 その団地にいろいろと建物が増設されて…今じゃ長年ここに住んでいる僕ですら、知らない道だと迷ってしまうくらいだよ。 それから、ここには魔女が住んでいてね。 この島は彼女がいるから保てているようなものでね。ま、管理人ってとこさ。彼女引き篭もりなんだけれども。 だから、気を付けなよ。魔女のせいでこの島はいつでも狂っているからね。 そう、狂っている。 ただ彼女のお陰でいろいろと恩恵も与えられているってのもあるから、別にどうも思わないのだけれど。 そうだね、まず……。 島の住民は本土の人間よりも力がある。 単純に力が強いのさ。あそこの大岩僕なら1回で粉々にできるよ。 だからかな? この島には順位というものが存在している。それはキミが生活していれば分かることだけれども。 超能力……? そうだね。たまにそんな奴いるね。 そんな子は力が強くない代わりに、視力がとんでもなく良かったり、決して迷わない地図を見ることができるとか……面白い奴らばかりさ。 あそこに灯台が見えるだろう? キミ、今日からあそこに住みなよ。灯台守がちょうどいなくてね。これからは灯台守と名乗るといいよ。 ほら、鍵だ。 僕がなんでこれを持っているか? そんなものは気にしなくてもいいのさ。 ちゃんと鍵をかけるんだよ。 今日はキミとお話出来て良かったよ。 やっぱりお薬飲むと気分が良くなる。 煙草もいいけど、やっぱりお薬飲まないとね。 お薬、そういえば、医者先生からはもう止めろと言われていたっけ? でもお薬ないと僕色々とまずいからね。 え? 危ない? いや、あれはなんて言うか……僕らが最終的に通る道って感じかな? ノーリスクでは使えないんだ。 使えば使うほど、言動行動が支離滅裂になるんだ。 だから、あの、お薬飲むとね、こう、ね? ああ、ダメだ。 早く帰らないと。 早く帰って寝ないと。 また、あの視線が……誰もいないのに。 いっぱいの視線が僕を見るんだ。 あああ、あ? ああ、困ったら道先案内人の所に行きなよ。 えーとね、団地の第2棟の806号室にいるはずだからね。 それじゃあね キミとまたあえるのたのしみにしてるからね。 そのときはどうなるのかな? たのしみだな。 あああ。 あはははは。
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