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「そう。翠ちゃんが猫になったのは、濱野さんがネコモリサマを助けたのが発端だった。
でも、今のでネコモリサマを助けたのは、僕って事になった」
「そうか。だから、ネコモリサマは私の所に恩返しには来ない。私が翠を猫にする願いを
することもない」
「これで元通り、翠ちゃんは人間に戻る。というか、何も起こらない事になる」
「ありがとう! 三笠君」
私は、思わず三笠君に抱き着いた。
「ありがとう、三笠君のお陰で、翠は人間に戻れる。ありがとう、ありがとう…」
感謝の言葉が途中から涙声になる。
そんな私を三笠君が優しく抱きしめてくれている。
止めようとしても、涙が流れ続ける。
それは、なんとも心地よい、暖かな涙だった。
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