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「濱野さん。君はさっき、自分の気持ちを僕に伝えてくれた。だから、今度は僕の番だ」
三笠君が急に真剣な顔になる。
何だろう? この高揚感覚は。何か、とっても素敵な事が始まるような気がする。
「濱野さん。ずっと前から、君の事が好きだった。僕と、付き合って下さい」
ああ、夢なのか、夢なのか、夢なのか。
こんな夢のような事が本当にあるなんて。
また、涙が出てきた。
両方の掌で顔を被う。顔を上げていられない。
「濱野さん?」
三笠君が私の答えを待っている。
うん、うん。
泣きながら頷いてみせる。
「ありがとう」
三笠君が優しく私を抱きしめる。私は三笠君の胸の中で暖かい涙を流し続ける。
ああ、夢なら覚めないでほしい。この夢が永遠に続いてほしい。
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