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「濱野さん。落ち着いて。前に、翠ちゃんが猫になった時の話を聞かせて貰ったけれど、
一旦は翠ちゃんの事を忘れて、最後には思い出したんだよね。それはどうして?」
「…それは…。多分、翡翠のせい」
「カワセミ?」
「そう。私、子供の時にみた翡翠の羽の色に魅せられて…。翡翠は私のマスコットキャラ
なの。その羽の翠色から、翠の事を連想して、思い出したの」
「なるほど、強く心に残っている記憶から、連想できれば良いんだね」
「多分…。でも、三笠君との事を連想できるようなものは、まだ…無い」
「無いなら、作ればいい」
三笠君が、何かを決心したように力強い言葉を発する。
同時に三笠君の両腕が私の肩に伸びる。
エッ、エッ、エッ。
三笠君の顔が近づいて来て、唇を何かで塞がれた。
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