第一章 猫イモウト

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 ミドリが猫。翠が猫。  そうか、翠は家出したんじゃない。  翠は猫になったんだ。  翠が猫に。  そのことに気がつくと同時に、私はある衝撃の事実を思い出す。    翠を猫にしたのは、私だ。  私が翠を猫に変えたんだ。  私が、そう願ったんだ。翠を猫にして下さいって…。  ***** 「儂を助けてくれた御礼に、お前の願いを三つ叶えてやろう」 「私の願い?」 「そう、猫に関する三つの願い」 「…それなら…、妹の翠を猫にして下さい」 
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