第二章 ハジマリ

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 はぁ…。溜息がでる。まるで、溜息で呼吸してるみたいに、一杯でる。  告白すべきか、黙っているべきか。  何度目かの堂々巡りを繰り返す。  ふと気が付くと、私は横断歩道の前に立っていた。  あっ。また考え事してて前後不覚になっていた。  私の斜め前にいた猫が歩き始めた。  私も、その猫につられて、足を踏み出す。  パッパッー。  けたたましい警笛。  それに続いて、キキーッというタイヤの悲鳴。  私の数十センチ手前で、自動車が止まる。  私はその場に尻餅をつく。 「馬鹿野郎。どこ見て歩ってるんだ」  へたり込んだ私に、罵声が浴びせられる。  目の前の信号を見ると、まだ赤のままだ。  どうやら、私は信号無視をしてしまったらしい。
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