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「翠! あなた、私のシューアイス食べたでしょ!」
「お姉ちゃんの? でも、お姉ちゃんのは自分で食べたんでしょ。私、二個入の残ってた
方を食べたんだよ」
「翠。冷凍庫にあったシューアイス食べたよね。それは私のなの。お母さんが買ってきた
シュークリームは冷蔵庫のなか」
「えっ!? そうなの。メンゴ、メンゴ」
なにその軽いノリ。ちょっとカチンとくる。
「ちゃんと謝りなさいよ!」
と声が大きくなる。
「そりゃ、謝るけどぉ…。お姉ちゃんだって、こっそりと一人でシューアイス食べようと
するのが悪いんだからね」
「自分のお金で買ったものを、一人で食べるののどこが悪いのよ!」
「はいはい。わかりました…」といったあと、謝罪の言葉を口にすると思いきや
「そんなに大事なら名前でも書いておけばいいのに…」と小さい声で付け足した。
なんだろう。この子は。自分が間違ったのに、謝りもせずに、却って私を悪者にする。
頭に血が上っていく。
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