藤崎親子。

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「河合先輩……」 もう河合先輩にすがりたい気持ちだった。 「おやおや。何があったのかい?」 先輩にあった事を全て話して 相談に乗ってもらった。 先生に叱られた事やサイン会をするのを 断られた事などを話し終わると 河合先輩は、苦笑いをしていた。 「どちらも相変わらずだねぇ~。 まぁ、そうなるだろうと予感していたけど」 えっ? そうなると予感していたの!? 先輩の言葉に驚いてしまう。 「分かっていたのですか? こうなること…」 「どちらもよく知ってるからね。 蓮見先生とは、かれこれ彼がデビューして 4年になろうとしているかな? 先生は、作家としてストイックだから 中途半端なやり方を嫌う。 それに報道陣とか、しつこいの嫌いだしな」 「でも、勿体無くありませんか? あれぐらいの美形なら顔を出したら もっと女性ファンが増えるのに……」 そうなれば、先生の素晴らしい作品が もっと注目されるのに そうしたら河合先輩は、クスクスと笑った。
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