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私だって、一般読者の立場なら
最初は、驚くしそんな噂が立てばショックも大きい。
「まぁ、先生の話だと作家に見られないのは、
今始まった事ではないし
言いたい奴に言わしておけばいいと言っていだけど
先生が一番気にかけるのは、
それをよく思わない人達の陰口で
睦月君が傷つくことだ」
私は、何も言えなくなってしまう。
先生は、睦月君の事を想って
表に出てこないのだと知った。
それは、先生の睦月君に対する
愛情だと知り返す言葉も出来なかった。
ファンとして、もっと前に出てきて
欲しいと思う反面
このまま出ない方があの親子のために
なるのではないかとも思ってしまう。
難しい選択だ。
色々考え過ぎて沈んでしまう。
そうしたら河合先輩は、ニコッと微笑み
「編集者としたら
サイン会に出席してもらった方が利益になるけど
それだけではないと思うんだ。
作家が居てそれを支える編集者が居るからこそ
1冊の素晴らしい作品が出来るのだと思うよ。
君なら蓮見先生といい関係を築けると思うから
頑張って」
先輩のアドバイスに心が響いた。
私が編集者として蓮見先生を陰ながら支えなくては。
せめてベストな方法で
そう思ったら少しやる気が出てきた。
私は、午後からまた先生の自宅マンションに
行く事にした。
差し入れように有名店のシュークリームを持って
マンションに行き開けてもらうが微妙な表情をされる。
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