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「睦月くーん。お姉ちゃんが迎えに来たから帰ろう」
元気に呼んだ。
私に気づいた睦月君は、私の所に駆け寄ってくれる。
しかし、キョロキョロと辺りを見渡した。
あぁ…先生か。
「せん…じゃなかった。
パパは、お仕事で家に居るわよ。
だから今日は、私と帰ろうね」
笑顔で話しかけた。
そうしたら無言のままため息を吐かれた。
それは、もう……先生と被るように。
あれ?何でため息を吐かれるの?
「睦月君?どうしたのかな…?」
ワケが分からずに尋ねてみる。
もしかして、ガッカリされた?
そうしたら後から来た拓馬君に
「睦月。残念だったな?今日は、諦めろ」
そう言って睦月君に話しかけると
睦月君は、無言のままコクリと頷いてしまう。
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