終わりの時

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頭の中がぐるぐるする。彼の言葉が頭の中でリピートされる。 『ちゃんと意見を言って』 ……言うわよ…… 「…………のよ……」 『行動力もあるところ』 ……そっちに行くわよ…… 前に進むたびに、彼の焦りが酷くなる。余計私を苛立たせる。足の動きが早くなる。走る。 「……なんなのよぉぉぉ……!!」 ─電車が通過します。黄色い線までお下がり下さい─ ドン!!……ゴッシャァ……!!バキバキバキバキ……!! 『泣きそうな顔をするなら浮気なんてしないでよ!!』 確か、そう思った。 さよなら私の恋心。 さよなら私の好きな人。 さよなら私の短い人生……。
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