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そのあたりから、イマジカはずっと、よくわからないけど多分、そう――、落ち込んでいる様子なのだ。
そんなイマジカの様子を見て、王女が声をかける。
「ねえ、イマジカ? 今回も私のために、頑張ってくれたのね……?」
なんだ、その意味深な言い方……。
しかしイマジカはその言葉の真意を理解したようで、
「……! いえ、私が勝手にやったことです。王女に関係はありません――」
「そんなことは言わないで。――もしあなたが私の計画のために も う 一 人 の 犯 人 を見逃したのだとしたら、その罪は、私にも一緒に背負わせて欲しい」
「リーリア様――!」
もう一人の犯人? 罪……?
「どういうことだ……?」
俺が尋ねると、王女は「あら?」と首をかしげて、
「セニスは、気づいてないのね」
「そうですね……。そういえば、私からは言っていません」
な、なんなんだ……。
「一体、何の話だ」
俺が問うと、王女が指を頬に当て、「そうねえ」と前置きして、答える。
「セニス、あなたはもし、私に伝えてはいけないけれど、イマジカには伝えたいような秘密を抱えているとき、自分の部屋にイマジカが一人できたら、どうするかしら?」
は……?
なんだこの、唐突な質問は。
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