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 空爆によって剥げてしまった南国の島では、地面は黒く、遮るものがない。  そんな土の上に転がった白い尻に足が絡みつき、耳を甘噛みしながら声を漏らしている。海兵隊員の耳は、あぶられたように真っ赤になっていた。吐息はいい按配に、官能をくすぐっている。  恋人のような、能天気な姿に怒りを覚えた滝沢が声をかける前に、向こう側から海兵隊員を呼ぶ声が神の雷ように響いた。ざまみろ。  慌ててズボンを上げた海兵隊員はぼそぼそとなにか呟き、仲間の下へ戻って行った。  残されたOは滝沢に気が付くと、言い訳に詰まったようだった。ここで怒ってもしかたがない。 「…断れないのは、分かってる」  ただ、嫌がっているわけでもない。ポカンと滝沢を見上げていた。  果たしてあの海兵隊員がどれほどOのために骨を折ってくれたのかは分からない。  ただ、この男だ、というのがわかるのだろう。決して裏切らず面倒をみてくれるそんな男たちが。
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