こんな神様は嫌だ

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俺はある日、神と遭遇した。 何の変哲もない、高校最後の夏休みに... 「来てしまった、8月31日...」 机上に山積みになった課題を見つめながら俺は呟く。デッドラインは目前、もう目をそらすことは許されない。 「高校3年にまでなって一夜漬けかよ」 やらなくてはならないと理解していたのに、それを実行できなかった自分への苛立ち。 あの時、せめて教材を開いていれば...。あの時、無意味な昼寝を続けていなければ...。 あー、もう、 「課題全部終わらして下さい!か み さ ま ー !!!」 俺は心の底からそう叫んだ。すると... 「うっさいわね、バカ!あんたがグーダラしてたのがいけないんでしょ?自業自得よ」 ドア越しからお袋の声が飛んでくる。 分かってるわ、そんな事。俺だってもう子供じゃあるまいし。 残された時間は、あと17時間と46分。これは睡眠を考慮しない場合のタイムリミットだ。 考えても無駄か...。少しだけでも課題を片付けるとしよう...。 「課題が終わればいいのだな?」 「へ?」
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