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ちょろい親父かと思ったけど真剣に教えてくれるらしい。それに俺はどんなに辛くても辞めるつもりはないがな。
「わかった。それとおかあさんにもまほうをならうから」
親父の顔がちょっと険しくなった。
「レイは剣士になりたいいんじゃないのか?」
あぁ。そういうことか。親父の言いたいことも最もだ。
「まだきめてないんだ。だからふたりからおそわってきめようとおもうんだ」
俺が頭を下げてお願いすると、親父も折れたのか、
「そのかわり、どっちも真剣にやるんだぞ」
親父もなんとか納得してくれた。
今言ったのは嘘だ。本当は魔法剣士になろうと思ってる。だけどそれを言ったら何だか教えて貰えない気がしたから言わないでおいた。
次に母がいるリビングに行った。母は本を読んでいたが俺に気付いて顔を上げたので母に、
「おかあさん。ぼくにまほうをおしえて」
これに対し親父とは違い、母は意外とあっさりしたもので、
「えぇ。いいわよ。そんな凄い魔法が使えるわけじゃないけど」
「おとうさんにもけんじゅつをおしえてもらうからふたりではなしあって」
「えぇ。わかったわ。お父さんと話して決めておくわ」
ほんとに呆気ないものだった。多分母は俺と親父の話を聴いていた気がするが。
まぁ。いっか。教えてもらえるだけで十分だし。
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