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水龍は龍化したままそう言う。水龍は青いドラゴンに頭に角を生やしている。
「ドラゴンに角とは珍しいな」
私は何とか時間を稼いで治癒魔法を自分にかける。
「これは俺だけだ」
そう言って私にブレスをかけようとした。
時間稼ぎとやはりばれているか。
私は今度は避ける為に風魔法を足にかけ空に飛ぶ。
「ほう。珍しい魔法だな。だが無駄だ」
何が無駄なのかはすぐに分かった。
「上!」
そんな声が聞こえて上を見ると私は何が無駄なのか分かった。
水龍は空に水の超級を仕掛けておいたのだ。
「良く気付いたな。わざわざ上に上がってくれて助かった」
そう言って水の超級を私に振りかざした。
下からは水龍のブレスで挟み撃ちだ。
死ぬ。私はそう思って目を瞑った。
だが、私の意識はあった。どういうことかと自分の周りを見ると、周りには風の防御壁のようなものがあった。
「だから逃げた方がいいって言ったじゃない」
私の前に小人のような奴が現れて言った。
「お前はあの時から聞こえてた声の奴か?」
私がそう言うと小人は頷いた。
「あなたの戦いに興味を持ってね。ずっと見てたらちょっとだけ話しかけてみたの。本当は見ているだけの傍観者でいるつもりだったんだけどね。つい助けっちゃた」
「取り敢えず助かった」
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