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「それは何よりで。けど逃げた方がいいと思うわ。彼相当強いから」
私は首を横に振って断る。
「どうして?彼には勝てないと思うわ」
「それでもだ。もし私が逃げたらレイに被害が及ぶ」
「それってあの獣人の子と話していた子?」
私は頷いた。
「あなたあの子の事が好きなのね。あの子は獣人の人といちゃちゃしてたけどそれでも助けるの?」
小人は私を試すような眼を向けてくる。
だけど、私の答えは変わらない。
「それでも私はレイの事が好きだ。だからそのレイに迷惑になるようなことはしたくない」
すると小人は微笑んだ。
「やっぱりあなたに気に入ったわ。私と契約しなさい」
「契約?」
「そう。私が力を貸してあげる代わりにあなたにはそのままのあなたでいてもらうわ」
「どういうことだ?」
「要するにあなたがもし変わったらその時は力を貸さないって事よ。それと一緒について行くことを許して欲しいわ」
「あいつを倒すだけの力を貸してくれるの?」
小人は頷いた。
「私はセシリアだ。お前との契約を守ろう」
「私は風の精霊シルフよ。よろしくねセシリア」
そう精霊のシルフは言うのだった。
これから、シルフとセシリアと水龍との勝負の本番が始まるのだった。
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