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第六十九話 精霊シルフの力
「それでお前はどんな力を持っているんだ?」
私は目の前にいるシルフに聞いた。
「あまり時間がないから簡単に言うと風の魔法の威力をあげる事や私が今みたいに風で守ってあげれるわ」
「分かった」
私とシルフはそう言って下に降りた。
「お前先程の魔法は何なんだ?」
セイリュウは警戒した目を私に向けてきた。
「答える義務はない」
私は手を考える。
あいつの逆鱗さえ攻撃できればそれで終わる。
そんな私の気持ちが伝わったのか、
「あいつの逆鱗はあの角よ」
「本当か!?」
シルフは頷いた。
だがセイリュウは私を不気味な存在を見るような眼で見てくる。
「先程から思っていたがお前は誰と話しているんだ?」
「お前はこいつの姿が見えないのか?」
「誰の事だ?」
シルフはその答えを教えてくれた。
「私の姿は私が認めている人にしか見えないわ。だから精霊が分からない人が多いのよ。セシリアも知らなかったでしょ?」
確かにその通りだ。精霊の加護は聞いたことがあるが本物の精霊は全然知らなかったな。
「お前には関係ない」
私はそう言ってどうやって角を破壊するか考える。
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