第六十九話 精霊シルフの力

2/4
前へ
/488ページ
次へ
 「まあ、お前がどうしようと私はすぐにお前を殺すだけだ」  そう言って龍化を解いて私に襲ってくる。  これじゃあ駄目だ。  龍化していないこいつにはダメージが入りにくい。  私はそれでも対処しないといけない為、風の超級で応戦する。  だがここで不自然な事が起きた。  セイリュウはそれを避けるが避けきれなかった。腕に少し当たり、地面に超級の一本の風の刃が落ちるのだが、その威力が地面をえぐるほどだ。  パワーとスピードが以前と桁違いすぎる。その威力にセイリュウも一度退いた。  「なんだその威力は」  「何だろうな」  私は答えない。  まさか精霊の加護はここまで凄いのか。流石にここまでは予想がつかなかったな。  しかしこの威力なら、人間の姿のあいつも十分倒せる。  そう思うとセイリュウは龍化する。  これならば先程思いついた作戦が使える筈だ。だがこれはシルフとの連携アが必要だが、セイリュウにばれる為喋るわけにはいかない。  だが、何故だろう。いける気がする。  「信じてるぞ」  「任せなさい」  通じたのかは分からないが信じるしかない。  私は、その場を走り、セイリュウに突撃する。  「今更何をしようと龍化した俺には効かん」  そう言って尻尾を振るってくる。     
/488ページ

最初のコメントを投稿しよう!

571人が本棚に入れています
本棚に追加