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なのにあの一瞬で近づくなんて。
俺のその疑問を天龍が教えてくれた。
「足に魔法を放つというのは案外難しかったぞ」
俺は驚愕してしまう。あいつは一回見た俺の技をこの短い時間でものにしてしまったのだ。
「だがこれでも倒せないようなら俺も本気を出すとしよう」
龍人の本気と言えば、龍化か。
あいつの体が変わるのかと思えば腕や足などに、白い鱗が出てきた。
だが、そこで止まった。どういうことだ?
「本気を出すんじゃなかったのか?」
「これが本気の姿だ」
どう見ても龍化していないんだが。
「龍化していないだろ」
「これが俺の龍化だ」
何を言っているのだろうか。どう見ても人間の姿にしか見えないが、オーラが違う。
「何故俺の名前にリュウがついてないか知っているか?」
俺は首を横に振った。
それは俺が少し疑問に思っていた所だ。
「話してやろう」
そうして天龍は話した。
天龍は以前の天龍の子供から生まれたので天龍と言われているが翼はない。
その理由が、以前の天龍は魔人と恋に落ち、息子を生んだ。それが今の天龍だ。だが、魔人とのハーフだった為、翼も無かった。
そう言う話だった。
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