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第七十一話 レイロード・天龍の本気
天龍の龍化は一変強そうに見えないが、あきらかに強い。まずあれでは逆鱗があいつには無いと思っていいだろう。それに加え、今龍化したということは今までは殆どは魔人の血の方で戦っていたことになる。それにドラゴンの血も加えられるとは考えたくもない話だ。
だけどやるしかない。それに早めに決着をつける。これは長時間使うと感電死する恐れがある。以前特訓で死にかけたことがあったしな。
「一つ言わせてもらう」
「どうしたんだ?」
改まって何だろうか。
「お前は運がいい。俺は他の龍より強い」
自分で言うということは、相当なものだろう。
「そうか。それはお前に勝ったら最高に嬉しいんだろうな」
「行くぞ」
そう言って、天龍は俺に攻めてこようとしたが、それをさせるわけにはいかない。
俺は電光石火のように速く走り、天龍の背後を取る。
剣を振るうが、ギリギリの所で止められる。
「そこまで速くなるのか」
そんな事を言いながらも天龍の顔は嬉しそうだ。
俺も嬉しい。こんな強い奴と戦う事が出来るんだからな。
俺はすぐにその場を退き、またしても背後を取る。
今度は天龍も対応する。
だけどそれをしてもらっては困る。
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