第三話 神との出会い

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 「これは恐らく誰でも分かると思うぞ。まず、異世界なのに日本語、父親は剣が使えて、母親は魔法が使える。これは、もう俺にとって都合が良すぎる。誰かが仕組んだんだろうなって思うだろ。」  俺の答えに神は薄く笑った。  「やっぱり君は面白い存在だ。なんでも裏があるんじゃないかって思うところや、高校生でまだ何かで1番になりたいという諦めきれていない夢もあるんだもんね。こんな面白い存在をあんなところで終わらせるなんて勿体ないと思ってね。ちょっと神の力を使わせて貰ったよ」  神はそう言うと意地悪そうな笑顔をしてきた。  いや、怖えよ。  「いや。お前俺のことどんだけ知ってんだよ。夢は誰にも言った覚えないんだけど。てか、ストーカーかよ。怖いからやめてね」  俺が心底嫌そうに言っても神は聞く耳を持たず。  「僕は今まで君のことをずっと見てきたんだ。今更止めないよ。君のことは神の力で頭の中を見たのさ」  .......こいつ俺のこと好きすぎだろ。てか、  「神の力有能すぎるだろ」  「それが、そうでもないんだ。もう2回も使っちゃたから、せいぜいあと2,3回しか使えないよ」  ........この神はあれ系だ。多分駄目神だ。神の力を俺なんかに使っている時点でもうアウトだ。  俺がドン引きしても神は笑みを崩さず、  「まぁ、それは置いといて。この世界は気に入って貰えたかな?」  その答えは決まってる。     
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