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第四話 異世界情報
~一歳~
俺がこの世界に来てから一年がたった。
これまで精神年齢十六歳の俺が母の乳を飲むという思春期の俺にとって嬉しいような恥ずかしい思いをしたが、なんとか乗り越えられた。
俺はもう話すことも歩けるようにもなった。初めて喋ったときなんて母は驚いて泣いていた。こちらが驚いたよ。
歩けるようになったのは身体強化の魔法が使えると親に言ったらそんな魔法は知らないと言われた時は焦ったが適当に誤魔化した。
これまで赤ちゃんの体でできるだけ筋トレなどもしてきたがそれだけじゃ駄目だ。
俺はまずこの世界について情報が少なすぎる。
魔法についても全く知らないしな。なので椅子に座っている母に
「おかあさん。ぼくまほうについてしりたい」
俺とは言わない。一歳の男の子が俺とか言ったら怖すぎるからな。
母はちょっと関心したよう顔をし、
「あら。レイはもう魔法について興味を持ったのね。レイは文字ももう読めるんだっけ?」
今は日本語のはずだから大丈夫なはずだ。
「もうよめるよ」
「それなら私の部屋に確か何冊か魔法についての本があったはずだから読んでいいわよ」
「わかった」
未だきちんとはっきりとは喋れない。
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