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「ちょっと失礼」
そう静華にことわってから、俺は素早く電話に出た。
「ああ、お疲れ様。うん、うん、わかった。連絡ありがとう」
俺は電話を切って、静華を見ながら、ハワイコナが香るコーヒーを少し飲んだ後、話の続きを喋り始めた。
「話の続きです。さて、そこで旦那さんは喜多川から何とか逃れる計画を立てて、あなたにも協力させたわけですな。私まで巻き込んでね」
「それで主人は殺されてしまったんです」
「あなたは喜多川の居場所を知ってますよね？」
「え？そんなの、知りませんよ！」
俺の急な質問に、静華は激しく首を振った。
「私はね、これまで探偵の仕事をそこそこやってきました。浮気調査の仕事も反吐が出るほどやってきたんです。だからかどうかは知らないが、男女が二人で一緒にいる姿を見れば、だいたいの関係性はピンとくるものなんですよ」
「どういうことですか？」
「私は、喜多川とあなたがキャデラックに乗って、旦那さんの死体が埋まっていた森まで行くところを尾行しました。あの時、あなたと喜多川が車から出てくるところと、森から戻ってくるところも見ていました。前にお話しましたね？」
「ええ。それで？」
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