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今は穏やかに眠っている。
(これを使わずに済んでほしい)
花から、医師が渡してくれたという痛み止めと安定剤を受け取った。酒が抜けて不安定なら飲ませた方がいいと。
池沢と野瀬、三途川が来た。
「どうですか?」
「眠っているよ。今日はこのまま起きないだろうとは思うんだが」
「そうだといいです。俺も調子に乗って飲ませちゃいましたから。可哀想なことしてしまった」
野瀬も後悔していた。
「田中チーム、どうなるんですか?」
「まだ何も決まってないよ。それは来週の話だ。それより池沢、もう田中チームじゃないぞ」
「すんなり出て来ちゃうんですよ。そうかと言って、口が裂けても相田チームとは呼びたくない。連中が可哀想ですからね」
「じゃ、私たち帰ります。何かあったらいつでも連絡してくださいね。ジェロームのこと、よろしくお願いします」
「気をつけて帰れ。お前も一応女だ」
「課長、セクハラで査問会開いてもらいましょうか?」
「分かった! お前の勝ちだ。二人ともウチのクィーンをお送りしてくれ」
「了解、ボス。女王様には適当に媚び売っときます」
急に静かになる。明かりを小さくして蓮はソファに横になった。
眠れるだろうか そう思いつつ、いつの間にか眠っていた。
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