213人が本棚に入れています
本棚に追加
うちの名前は立花かおる。
ピチピチの16歳、高校1年生にして、バリバリの関西人や。
趣味は多才で、いろいろしてる。
家族は、元気なおとんと陽気なおかん。
そして、性格も見た目も男前な5人の兄ちゃんがおる、末っ子長女や。
末っ子やからって、甘やかされて育っとるほど、甘ちゃんでもない。
かと言って、愛情に飢えてるわけでもなく、むしろ、120%の愛を両親と兄弟から注いでもらって、ここまで大きくなった。
上にアニキが5人もいるせいか、空手、剣道、柔道、ムエタイ、合気道と・・・我ながら、大の大人でも返り討ちに出来るぐらい強いと思う。
ぶっちゃけ、毎年、痴漢やら変質者やら捕まえとるさかいな。
せやからって、男勝りってわけでもないで?
おかんから、料理洗濯掃除は叩きこまれ、いつでも嫁入りできるぐらいや!
え?嫁のアテはあるかって?
大きなお世話や!
さらに言えば~
「ああ・・・・!!嘘!嘘!嘘でしょう・・・神様!?」
「なんてことじゃ・・・」
「うーん・・・残念と言えば、残念ですね・・・」
「交換できないでしょうか?」
「大ハズレですよ、これ!!」
「それはうちのことかお前らぁぁぁ!!?」
目の前で、中国風の衣装を着た老若男女が、うちを見ながらがっかりしとる。
「何やお前ら!!勝手に人を召喚しといて、なにがっかりしてんねん!?」
そうなんよ。
話すとなごうなるけど、話さにゃ、みんなわからへんよな?
ホンマ、突然なんやけど、うち、異世界に召喚されてしもうみたいなんや・・・。
うちはなにも、特別なことはしてへんで?
いつも通りに朝起きて、顔洗って着替えて、ご飯食べて、おかんに向かって「いってきまーす!」言うただけや。
「いってきまぁーす!」
毎日の恒例行事、家族みんなにわかるように叫んだ瞬間、足元がグニャっとしたんよ。
「え?」
今、地面がゆがまへんかった?
反射的に下を見たら、真っ暗やねん。
「は?」
驚く間もなく、身体は落下!!
「ああああああ――――――――!?」
垂直に落ちたのは覚えとる。
だって、スカートがバンザイとしとったからな・・・。
そしてうちは・・・・
ドスン!!
「いったーい!!」
尻から落ちた。
思いっきり、打ち付ける。
同時に、体が埋もれるのもわかった。
〔★主人公への不意打ち、でん部にダメージを受けた★〕
最初のコメントを投稿しよう!