第3話 なんとかなるわ、身替わりデビュー!!

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「人が黙って聞いてれば―――――――弱い弱いって連呼しまくってからに!しつこいぞ、おどれら!?」 ダン!と足で床を踏んで立ち上がる。 10段ある階段を使うことなく、真紅の絨毯の上に飛び降りる。 司馬高っちゅー奴の前まで近寄ると、メンチを切りながら言った。 「特におどれじゃ!!司馬高コラッ!!そんなにうちから、権力を没収したいんかい!?ああん!?」 「な・・・!?」 腰に手をあてながら聞けば、司馬高というやつが目を点にする。 他の連中も、ポカーンとしていた。 龍月も伯龍も文圭も・・・文圭くんの「ああ、やっちゃった!」という顔が、ちょっとおもろかった。 「か・・・薫皇太子殿下!もうお疲れでしょう!?」 静まり返った部屋で、真っ先に声を上げたのは善弼じいさん。 「お部屋に帰りましょう!」 うちに飛びつきながら言うが・・・ 「そうはいかん!」 却下する。 「ここまで、主君であるうちをコケにしたんや!弱いかどうか、その目で確認してもらおうか!?」 「コ、コラぁー!?」 「か、確認ですと!?」 やめろというじいさんと、うちの言葉に反応して我に返る司馬高のおっさん。 「ど、どう証明されるおつもりで?」 「カンタンや!誰か、瓦持ってきて!」 通じるかどうかわからんが言ってみる。 「瓦?」 「や・・・屋根の瓦のことですか?」 「そう!その瓦や!」 通じた~よかったー♪ ホッとしながら言葉を続ける。 「その屋根の瓦持ってきてー!」 「ど、どうなさる気ですか!?」 「決まってるやん。瓦割するんや!」 「「「「「瓦割!?」」」」」 そう言ったら、また周りが騒がしくなる。 司馬高が、目を見開ぎながら聞いてきた。 「ま、まさか!?武人がする瓦割のことでございますか!?」 「そうや!用意し!」 「やめなされ!お主・・・いや、かおる様!!わしが許しませんぞ!?」 「もう決めたんや!主命やから、早く持ってきてー!!」 「なっ!?コ、コラぁぁぁぁ!?」 「あああ・・・主命の使い方がむちゃくちゃですよぉ~」 真っ赤な顔になるじいさんと、真っ青な顔でつぶやく弟子の文圭くん。 けど、そんなの関係ねぇー! 「・・・・・・そこまでおっしゃるなら・・・・・・」 司馬高の合図で、召使っぽい男達が動く。 程なくして、そいつらが瓦と、瓦を置く石を2つ持ってきてくれた。
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