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「みなさーん、待って下さいよ!」
「なんなのじゃ・・・!?」
そんな彼らの後ろから、また声がする。
イケメン達が来た方から、追加でもう2人、登ってきた。
「えっ!?せ、先生!あの人は~!?」
「ま、間違いない!若様と同じじゃが・・・・!?」
鎧のイケメン2人よりも少し若い兄ちゃんと、かなり年上のおじいちゃんが肩で息をしながら登り切った。
そのまま近づいてきて、やはり同じようにうちを見て固まってる。
「な・・・・なんやねん、あんたら・・・?」
わけがわからず、聞き返せば、そいつが動いた。
「ようこそ、我が『分身(ぶんしん)』殿!」
軽い風を感じ、目の前に誰かが座る。
それがうちのそっくりさんやとわかった時、手をにぎられていた。
「待っていた!本当に来てくれたのだな!?」
「へ?」
息がかかるほど近い距離で言われる。
間近で見れば見るほど、鏡を見ているみたいに錯覚する。
見慣れない服装をしているので、他人だと思えるぐらい。
「なんやのこれ・・・夢でも見てるんか・・・?」
「余も同じじゃ!」
うちのつぶやきに、そっくりさんが嬉しそうに笑う。
「そなたを見るまで、半信半疑だった!しかし、『伝説』は本当だったじゃな・・・!?」
「伝説?」
「そうじゃ!みなも、見たであろう!?花舞う魔法陣の中から、分身殿が出てきたのを!?」
「・・・ええ・・・確かにこの目で・・・」
「見ましたが・・・」
イケメンらの方へ振り返りながら、わけのわからないことを供述するそっくりさん。
話ぶりからして、こいつら全員が仲間らしいことはわかった。
わかったけど・・・
「これで余は救われた!礼を言うぞ!」
「いや、うち、なにもしてへんけど?」
うちへと向きなおりながら言うので、速攻でツッコんだ。
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