第1話 無許可で召喚しといて、なんでやねん!?

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「ははは!よいよい、苦しゅうないぞ、分身殿!」 ツッコんだけど、相手は笑うばかりで、ちゃんとした回答をしない。 イラッとしたら、そっくりさんの仲間が口を開いた。 「我が君、近づきすぎです!」 「離れて下さい、ご主君!」 「皇太子様。」 「若様!」 「殿下~!」 うちに対して、不審者を見る目を向けながら言う。 なんやこれ? 新手の嫌がらせかいな!? 張り詰める空気の中で、内と同じ顔の奴がのん気な声で言った。 「みな、警戒しずぎじゃ!分身殿が怖がるではないか?のぉ?」 「いやいや、どちらかと言えば、驚いとるんやけど!?ちゅーか、分身殿って、うちのことか!?」 「そうじゃ!それも含めて、話をしよう!さあ、共に参ろう!」 「へ!?ちょっとー!?」 動きは急だったけど、優しく抱き起される。 「大丈夫か?さあ、こちらへ。」 「う・・・うん・・・!」 優雅で、品のある動作にドキッとする。 なんやの、うち!? (なんで、自分の顔にドキドキしてどないするねん!?) てか、紳士的やないの!うちのそっくりさん!? 丁重に扱われたこともあって、少しだけ相手への評価が上がる。 「どこも怪我はないか?大事ないか?」 「だ、大丈夫や!おおきに・・・」 お礼を言って笑いかけたら、なぜか動きを止めるそっくりさん。
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