第二章

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 「フェイズ2に移行する。各防衛ステーション、コード03のプロトコルをダウンロード。自動モードにて待機!」その言葉が終わるか否かのタイミングで、敵円盤群からの猛攻撃が始まった。  次々に襲い掛かるミサイルやビーム兵器、それが本部の壁に命中する寸前、バリアによって防がれ、ついで壁面に仕掛けられた偽装用の仕掛け花火がタイミングを合わせて爆発、大きな火柱を次々に上げていく。たちまち本部の地上部分は炎と煙に包まれた。遠くから見ると、まるで炎上しているかのように見えるだろう。それこそがこちらの狙いである。  視界は全く効かないが、レーダー画面には真一文字に突っ込んでくる敵の船隊が表示されている「掛かったぞ!」ガンテツが叫ぶのと、反撃開始(フェイズ3)を告げるオペレータの叫びにも似た号令が聞こえるのとが同時だった。  基地及びその周辺に張り巡らされた対空兵器群が一斉に火を吹いた。たちまち敵船団の数機が炎に包まれる。幾つかの機体は離脱しようとして僚機に衝突する有様だ。そして、そこからはもう、一々記憶に留めて居られないほどの大乱戦となった。  俺たちの乗ったローバーも掩蔽壕から飛び出し、対空砲を撃ちまくった。そして、俺と班長が登場したフライヤーはローバーから分離し、イーグルチームの後方支援に…     
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