第2章 穏やかな生活に包まれて

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第2章 穏やかな生活に包まれて

カエル達と月夜との生活が始まったある日の早朝 「月夜君、またぶどうジュースとサラダだけ?スクランブルエッグも美味しいよ」 月夜は、本当に食が細く朝食だけではなく他もいつも野菜とぶどうジュースだけの時が多い 魔族の中には、人間と同じ食はただの嗜好物としてだけ食べるという習慣もあるが最近は、食べる方が体に良いとされている……まぁほぼ不老不死の魔族に健康話は微妙ではあるが力となるのだから食したほうが良いとカエルは考えているようだ。 「はぁ~本当に我が儘坊っちゃんよね。だからガキは嫌なのよ」 ギズが馬鹿にしたように笑うと 「僕はガキじゃないよ!僕よりギズの方がよっぽど我が儘だし子供ぽいというか何もできない可愛らしい珍獣でしょ?」 「はっ?誰が何もできない珍獣よ!このクソガキ!」 「ばっ!ギズやめろ!」 ガッシャーン!!カエルの叫びも虚しくテーブルに飾られていた花瓶は、音だけ響き跡形もなく消滅した。
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