嘘つき者は花を散らす

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「遥香大丈夫？保健室まで着いて行こうか？」
「大丈夫だよ、ちょっと膝を擦りむいただけだし」
「全くもう、遥香ってばおっちょこちょいなんだから。傷跡が残ったりしたら大変だから、ちゃんと手当てしてもらってくんのよ」
「ふふっ、はーい」
今日の体育はドッジボールということでグラウンドで身体を動かしていたのだが、ボールを避ける際に盛大に転んでしまった私は膝から流血してしまった。
しかし私の鈍臭い一面は友人たちもよく知っているところなので、いつものごとく呆れたような視線を向けられつつも心配を孕んだ瞳で保健室行きを進められる。
担当教諭とクラスメイトたちにも断りを入れた私は、少し痛む左足を引きずりながら保健室へと向かうことにした。