何も出来ない同居人

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「ねぇ?気づいている?」  カミサマの不思議な問い。 「なんだ?新しいゲームでも買い忘れたか?それともレンタル返し損ねたとかか?」  木嶋の答えにカミサマは納得したようだった。 「ううん。何でも無いよ。明日はお出かけしたいなと思っただけ」 「そうか。じゃあ前みたいに遠くに行くか?前どこに行ったか忘れたけど」  木嶋の言葉にカミサマは悲しいような表情を見せた。 「ううん。近場で良いよ」  木嶋はそんなカミサマを変に思ったが、何も言えなかった。 「ねぇ?気づいている?」  カミサマの不思議な問い。ここ最近は毎日聞いている。良くわからない。 「すまんんがわからない。教えてくれないか」  その答えに、また勝手に納得したようだった。 「ううん。まだいいよ。それより明日はどうする?」 「そうだなぁ。最近遊ぶことに飽きてきたんだよなぁ。何でだろうか」  以前までは飽きるということはほとんど無かった。飽きる前に新しい何かを二人でしていたからだ。だが最近は飽き易かった。  スマホゲーなら兎も角、一緒に遊んでいたボードゲームてテーブルゲームも、レースゲームすら飽きていた。 「じゃあカラオケとか行ってみたいな」  カミサマの言葉に木嶋は頷いた。 「いいな。カミサマ歌える歌あるのか?賛美歌とか歌えそうだが」 「んー。最近見たアニメやドラマの歌なら何とか」 「そうだな。俺も一緒に見てたし一緒に歌うか」 「うん!」  カミサマの楽しそうな声に木嶋も一緒になって嬉しくなった。最近暗い顔が多かったから良い息抜きになってくれたら良いのだが。
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