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「嘘を信じたら負け……?」
「そう!これは、『俺たちの最後の勝負だ』。」
「最後って……?って、君は……?」
すると、さっきまで私は路地を歩いていたのに、公園の中で立ち止まっていた。
「ここは…?どうして…?」
「これはね…夢の世界だよ。」
少年は、見慣れてるかのような感じで普通に歩き出し公園のブランコに座る。
「君…いじめられてるの?」
「!?」
その言葉に、私は顔が真っ青になり言葉がでなくなった。
「まぁ…。そんなのどうでもいいけど。でも、そんなんでいいのかよ?お前は。」
「……。だって仕方ないじゃん。今更現状が変わるわけでもないし…。」
「変われるんじゃねぇか?」
私は、その言葉に顔をあげ少年の方を見た。
「まだ、変われるよ。終わったなんて顔すんなよ…!人生まだまだこれからなんだぜ?俺
の分まで生きるって『約束』しただろう?」
「え…?」
なんで…今まで気づかなかったんだろう?
少年の目の色は、透き通るブルーの色。
そして手には、私が亡くなったはずの昔幼馴染のアイにあげた少し不器用に作られたミサ
ンガをしていた。
私は声を震わせながら、必死に声を出した。
「アイは…本当に嘘つくのが…下手だね…?」
そう…。
ここは夢の中ではない。
昔アイと遊んだ思い出の公園だからだ。
現実にあった大切な思い出の場所。
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