僕の扉が開いた

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僕らはとりあえず気づかない振りをしていたが元同級生は案の定僕に気づいて声をかけてきた。 「あれ?倉持(くらもち)?」 倉持とは僕の姓だ。 「・・ん?・・・・前田(まえだ)くん?」 前田とはその元同級生のこと。 僕は名前を呼ばれて振り返ると、 前田の顔をじっくり見た後に誰だか気づいたような振りをした。 「大学の友達?」 セイは軽く会釈を返した。 「うん、 前田くんも?」 前田と一緒にいた男友達らしき人も会釈を返してきた。 「なんか倉持にしては意外な友達だなぁ」 「意外?」 「ああ、 意外と普通だなって思って。 オシャレイケメンだし。 だって倉持って河内(かわち)とか津下(つのした)とか変な奴らとつるんでたじゃん?」
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