最後の晩餐

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暫く話をしていると、 (うたげ)の食事が運ばれてきた。 豬肉の(かたまり)焼きやを焼き魚の良い匂いを嗅ぎながら、 山菜やキノコ、 海魚の刺身や魚介スープ、 それ以外にも山の幸海の幸をふんだんに使った料理が次々と運ばれてきた。 「此度(こたび)はなぜこんな雪の日にいらっしゃったのですか?」 「いや、 実は大御神(おおみかみ)様の命で長弓(ながゆみ)地域を視察に行けと言われたのだ。 たまには月ではなく大地を見よ、 と」 大御神とは天照(あまてらす)大御神のことである。 「なるほど。 ですが、 わざわざこんな雪の日はさぞ身体に(こた)えるでしょうに。 時期や日をずらせば良かったのでは?」
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